イソプトカルピンの有効成分はピロカルピン塩酸塩であり緑内障治療の為の点眼薬です。ピロカルピン塩酸塩は神経伝達物質の受容体であるアセチルコリン受容体を媒介として副交感神経を刺激し瞳孔括約筋に直接働きかけをすることで瞳孔を小さくします。その作用の特色から縮瞳剤とも呼ばれます。また同時に毛様体筋にも働きかけをして繊維柱帯を広げることから房水の流出を促すことから眼圧の安定が認められています。
緑内障の症状の中でも、瞳孔が開いてしまい、かつ房水の排出が正常に行われず眼組織内に房水がたまり眼圧が上がる閉塞隅角緑内障(狭隅角緑内障)の治療に最も向いている点眼薬として知られています。
本剤の点眼により、徐々に瞳孔が小さくなり1時間後には瞳孔の大きさは最小となります。その為視野が大変暗くなり自らの力では視野の調節が出来ない状態が続きます。車の運転や危険を伴う機械操作などは重大な事故の恐れがある為避けることが望ましいとされています。
また本剤は副交感神経刺激剤でもあり、本剤がのど鼻に流れることから全身症状としての副作用が起こる可能性があります。副交感神経への刺激が全身症状として現れ心拍や血圧が低下し、気管支喘息も誘発します。また使用が長期にわたることでアレルギー症状が起きやすくなります。副作用を防ぐためには仰向けになり正しく点眼することが大変重要となります。特に点眼後は指先で目頭を押さえながら1〜5分程度目を閉じることで薬液が喉や鼻を通じ体内に吸収される事を防ぐことが出来ますのでご留意ください。
用法
本剤のご使用にあたりましては、医師や薬剤師の管理・指導の下で適切な使用をお願い致します。
副作用
目の掻痒感、刺激感、腫れ、充血、ドライアイなどが現れる場合があります。
注意事項
・気管支喘息のある方は症状が悪化する恐れがある為ご使用できません。
・持病やアレルギーのある方、現在他のお薬をご使用中の方、コンタクトレンズを常用されている方は事前に医師にお知らせください。
・用法用量は医師の指示を厳守してください。
・本剤は点眼薬です。内服はできません。
・小さなお子様の手の届かない場所にて保管してください。
・開封したら1カ月以内にお使いください。残った場合は廃棄してください。
・点眼後は瞳が小さくなる為視野が暗く感じられます。運転や危険な作業はお控えください。
◆イソプトカルピンは日本国内では医師の処方を必要とする【要指示薬】です。本剤の説明文は英文の能書を翻訳したものであり、使用方法等が日本の医療従事者の見解と異なる場合がありますのでご留意ください。
◆輸入医薬品はご自身の責任の上で、他者に譲渡せずご自身にてご使用ください。
◆詳細は掛かり付けの医師または薬剤師にご相談ください。
