エビクサの有効成分であるメマンチンは、抗認知症薬の一種です。アルツハイマー型認知症に用いられておりますが、本剤は【グルタミン酸仮説】という考えに基づいて開発された医薬品です。アルツハイマー型認知症の病因の仮説としてグルタミン酸神経に関わる機能異常があると考えられています。グルタミン酸は脳内での興奮性の伝達物質ですが、記憶や学習を司る物質でもあります。アルツハイマー型認知症患者の脳内では変質性の異常なたんぱく質が生成され、この異常蛋白の影響でグルタミン酸が常時放出され続けている状態となってしまいます。このグルタミン酸の常時放出により、脳神経細胞は異常に興奮をする為障害が起きやすくなり記憶や学習機能に異常が出て症状の原因となります。
本剤はこの仮説に基づき、グルタミン酸受容体をブロックすることで、グルタミン酸の必要以上の分泌を抑制する効果があると期待されています。
他の抗認知症薬は正常な伝達を遮断することがあり、幻覚などの副作用が見られる場合もありますが、本剤は異常な伝達のみを遮断し、正常な伝達にまではほとんど影響を与えない為、統合失調症に似た副作用の発現は見られません。
本剤は中度〜高度の認知症に向いており、高度の認知症にも使用可能と言う点では大きな特徴と言えます。ただし進行抑制としての効果はありますが、進行を食い止めたり認知症を元の状態に戻す作用はありません。
用法
本剤のご使用にあたりましては、医師や薬剤師の管理・指導の下で適切な使用をお願い致します。
副作用
めまい、便秘、食欲不振が見られることがあります。
注意事項
・過去に本剤で過敏症を経験されたことのある方、妊娠中やその可能性のある方は内服できません。
・持病やアレルギーのある方、また他のお薬をご使用中の方は事前に医師にお知らせください。
・医療関係者または家族の元にお薬の保管管理をしてください。
・本剤をご使用後体調に違和感を感じた場合には使用を中断し、速やかに医師の診断を受けて下さい。
◆エビクサは国内では医師の処方を必要とする【要指示薬】です。本剤の説明文は英文の能書を翻訳したものであり、使用方法等が日本の医療従事者の見解と異なる場合がありますのでご留意ください。
◆輸入医薬品はご自身の責任の上で、他者に譲渡せずご自身にてご使用ください。
◆詳細は掛かり付けの医師または薬剤師にご相談ください。
◆弊社ではどのような責任も受けかねますのでご了承ください。