ディオバンは、投与開始から半月〜1ヵ月して効果の現れる降圧剤です。
持続性があり、主に高血圧の長期療養に処方されます。
高血圧症の治療以外にも派生する、心不全、動脈硬化などの二次的疾患患者、及び、その予防策としても処方されているお薬です。
血管内の平滑筋に働きかけ、血圧上昇を引き起こす、腎臓系体内物質・アンジオテンシンII受容体には、AT1受容体とAT2受容体があります。
高血圧症の患者さんは、AT1受容体が血管内の内側にある平滑筋を刺激する事で、血管の収縮が起き、高血圧になります。
ディオバンは、有効成分バルサルタンが、AT1受容体に働きかける事により、血管の内側にある平滑筋が拡張し、水分や電解質が調整され、血圧が下がります。
このお薬は、別名、選択性AT1受容体ブロッカーとも呼ばれます。
AT1受容体を選択的に抑制することで、降圧作用だけでなく、血中のAT2受容体を刺激するので、心臓細胞肥大が抑制されます。
国内3番目のARB阻害薬ですが、その働きは従来の降圧薬ACE阻害薬に似ています。
ACE阻害薬の副作用でもある、咳こみがみられないのが特徴です。
腎硬化症、糖尿病性腎症にも効力を発揮すると言われるお薬です。
用法
本剤のご使用にあたりましては、医師や薬剤師の管理・指導の下で適切な使用をお願い致します。
副作用
めまい、吐き気、ふらつき、頭痛、腎機能悪化、血管浮腫(カリクレイン系による血管透過性亢進)。
食欲不振、喉の痛み、口内炎、歯肉出血、空咳、息苦しさ、発熱、発疹、震え、悪寒、むくみ、顔や喉、粘膜の腫れ、肝機能障害、水ぶくれや皮がめくれるなどの皮膚障害、筋肉痛、歩行困難などの横紋筋融解症、低血糖、高カリウム血症。
この様な副作用が現れた場合には、かかりつけの医師・薬剤師にご相談の上、処方を変えられるか服用をおやめください。
注意事項
以下に該当される方は、このお薬を処方できません、ご注意下さい。
妊婦の方、糖尿病の方でアリスキレン(ラジレス)を服用されている方。
重篤の腎臓疾患の方、肝臓疾患をお持ちの方は、原則服用を避けて頂きますようお願い致します。
以下の腎臓系疾患をお持ちを方は、慎重投与になります。
虚血性腎臓病(腎動脈狭窄など)、高カリウム血症、血液透析中、減塩療法中の方。
高カリウム血症を誘発する飲み合わせとして、月経困難症治療薬のドロスピレノン・エチニルエストラジオール(ヤーズ)、免疫抑制薬のシクロスポリン(サンディミュン、ネオーラル)があります。
リン吸着薬のビキサロマー(キックリン)は、同時服用なさならないで下さい、この薬の効き目が失われます。
各種抗炎症・鎮痛薬との併用は降圧作用が弱まります、ご了承下さい。
◆本剤は国内では医師の処方を必要とする【要指示薬】です。本剤の説明文は英文の能書を翻訳したものであり、使用方法等が日本の医療従事者の見解 と異なる場合がありますのでご留意ください。
◆輸入医薬品はご自身の責任の上で、他者に譲渡せずご自身にてご使用ください。
◆詳細は掛かり付けの医師または薬剤師にご相談ください。
◆弊社ではどのような責任も受けかねますのでご了承ください。