ディラトレンドは、心臓の拍動を抑え、血圧を下げる効果のある降圧剤の一つです。有効成分カルベジロールが、交感神経の一つβ受容体に働きかけ、脈拍を落ち着かせます。
高血圧の治療には、交感神経に働きかけるお薬が二種類あります。
血管の内側の筋肉(平滑筋)に働きかけ、血管内部を拡張し、血圧を下げる降圧剤と、心臓の拍動に働きかけ、脈動を抑えるタイプの2種類に分かれます。
前者がα遮断薬と呼ばれるもので、後者がβ遮断薬と呼ばれています。
ディラトレンド25mgは有効成分カルベジロールが心臓にあるβ受容体を遮断し、心臓の鼓動を落ち着かせることで、脈拍を落ち着かせます。近年の研究でα遮断効果もあることが判明しました。
α遮断効果β遮断効果は1〜2:8になりますので、β遮断薬と分類されることがあります。
明確にはβ非選択ですので、心臓だけでなく心肺機能である気管支にも働きかけます。
交感神経が興奮するとβ受容体を遮断するのではなく少しだけ刺激するISA(-)と呼ばれるものです。
脂質性なので、肝臓や脳に溶け込みやすい性質です。
軽度〜中度の本能性高血圧症に処方され、高血圧から誘発される脳卒中、心筋梗塞、心不全を防ぐ効果があります。
また腎実質性高血圧症にも処方されるお薬です。
心不全や心筋症には原則禁忌のお薬ですが、医師の厳重注意の元での処方の元、心臓の負担を減らすという目的のみにて使用されることがあります。
用法
本剤のご使用にあたりましては、医師や薬剤師の管理・指導の下で適切な使用をお願い致します。
副作用
めまい、ふらつき、動悸、息切れ、むくみ、体重増加、徐脈、喘息の誘発、吐き気、かゆみなどが出る場合があります。
重篤になると、黄疸や発疹など肝機能障害、尿の濁りや無尿、むくみなど腎機能障害、喘息が出る場合があります。
糖尿病患者さんの場合は、このお薬を服用されると低血糖を起される場合があります。
これらの副作用が出た場合は、担当の医師もしくは薬剤師にご相談下さい。
注意事項
以下の方は、服用をお控え下さいますようお願い致します。
妊婦の方、重篤の腎臓疾患、肝臓疾患、心不全の方。
以下のお薬と併用されますと徐脈を起しやすくなります、ご注意下さい。
各種抗不整脈薬、降圧剤ジルチアゼム(ヘルベッサー)、ベラパミル(ワソラン)、強心薬ジギタリス。
糖尿病患者の方は低血糖になる恐れがあります。
免疫抑制薬(シクロスポリン)、結核薬(リファンピシン)、胃薬(シメチジン)の併用で副作用がでますのでご注意下さい。
◆本剤は国内では医師の処方を必要とする【要指示薬】です。本剤の説明文は英文の能書を翻訳したものであり、使用方法等が日本の医療従事者の見解 と異なる場合がありますのでご留意ください。
◆輸入医薬品はご自身の責任の上で、他者に譲渡せずご自身にてご使用ください。
◆詳細は掛かり付けの医師または薬剤師にご相談ください。
◆弊社ではどのような責任も受けかねますのでご了承ください。
